オーガナイザーから

第35回万有仙台シンポジウム
生物応答と分子機能に挑戦する有機合成
:四半世紀を経て


第35回 万有仙台シンポジウムOrganizer
東北大学大学院理学研究科 教授 寺田 眞浩

 今回のシンポジウムでは「生物応答と分子機能に挑戦する有機合成:四半世紀を経て」をメインテーマとして掲げています。今回の副題に「四半世紀を経て」を付したのは、主題の「生物応答と分子機能に挑戦する有機合成」が万有仙台シンポジウムの創成期にあたる第2回(1991年)~第10回(1999年)までの9年間の長きに渡り取り上げられてきた所縁のある題目で、第35回(2024年)の今回でちょうど四半世紀となる25年を経たことによります。
 主題となっている「生物応答と分子機能に挑戦する有機合成」は25年を経た現在においても色褪せることなく、有機合成化学にとって永遠のテーマだと思います。一方で、研究はその潮流を変遷し、大きく進歩していることも間違いありません。今回お招きした講師の先生方は25年前にちょうど参加者の皆さんと同世代の大学院生の頃にあたる方々にお声がけしております。先生方がその当時から現在の研究にどう展開されてきたか、過去の研究がどう生かされて今に至ったかなど、是非紹介をして頂きたいとの思いから、「四半世紀を経て」をサブタイトルとしてつけさせて頂きました。専門性の高い最先端研究をご講演頂くことももちろんですが、それと同時に、どのような変遷を経て今に至ったかをご紹介頂けるものと大いに期待しているところです。将来、化学やその関連分野に進む参加者の皆さんには、世界的にご活躍されている先生方の研究履歴から、是非、多くを学んでいただきたいと思います。