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有機合成化学の最大の魅力は、何と言っても既知・未知を問わず標的とする分子や物質を現実につくり出す具体的手段を提供できる点でしょう。近年、本分野の研究が高度化するにつれ、「何を創るか・どう創るか」の視点がますます重要になってきています。今回のシンポジウムでは、「どう創るか」に光をあて、『環境に優しい有機合成研究のフロンティア』をメインテーマに据えました。特に、省資源、省エネ、ゼロエミッション(廃棄物ゼロ)などを達成するための切り札の一つとなる『触媒』をキーワードに、環境調和型の分子・エネルギー変換をクローズアップしています。勿論、「どう創るか」は「何を創るか」と連動するものであり、従来の不可能を可能とする新触媒や新合成方法論の開発は、新物質の創出を促し新しい科学領域を切り拓く原動力となります。
本シンポジウムでは、創薬、高分子・機能材料開発、生体機能発現などにつながる様々な分野で上記の点を踏まえた世界的研究を展開中の講師の方々に、研究のコンセプト・合成や反応の実際・機能発現への展開例等をできるだけ分かり易く紹介して頂く予定です。また、第4回Lectureship Award“MBLA 2007”の受賞者である伊丹健一郎氏にもご講演頂ける幸運に恵まれました。さらには、札幌、仙台地区のベスト・ポスター賞受賞者、九州・山口地区の学生さん達、ならびに万有製薬にもポスター発表をお願いしています。きっと沢山のインスピレーションが得られることでしょう。
万有福岡シンポジウムの大きな特徴は、九州・山口地区全域から(さらには山陰、山陽、四国からも)多くの皆様にご参加頂けることです。(財)万有生命科学振興国際交流財団ならびに万有製薬の絶大なるご支援のもと、素晴しい講演会、活発な議論やポスター発表、和気あいあいのEvening Mixerなど、楽しく充実した時間を共有することでますます交流が深まることを願っています。新緑の風薫る5月の福岡で多くの皆様とお会いできる日を楽しみにしています。 |
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